近所にある高沢公園の桜のつぼみがだいぶ大きくなってきたらしい。
そんな話を聞くと、なぜかコーヒービールを作りたくなる。
今から何年前になるのか…
コーヒー屋さんとビール屋さんとデザイナーさんと大学生を巻き込んでコーヒーの入ったビールを造ったことがある。全く何も無いところから全員で話し合うのもどうかと思い、だいたいのことは自分で決めてしまった。その中で、造るものは桜の木の下を散歩をしながら飲むビールとした。
このビールの出来上がりが桜の満開の時期と重なるので丁度良いと思った。
でもどうやらそういうことではない気がしてきた。
僕には、桜の花咲く頃にコーヒーとビールが混ざった飲み物を作りたくなる癖がある。
最初の頃は、みんなで造ったコーヒービールを思い出しているだけだと思っていたが、そうではなく、桜の花の下でコーヒービールを飲むという絵にワクワクしていることに気がついた。
コーヒーではなく
ビールでもなく
コーヒーとビールと桜。
しかも自分が飲むのではなく、僕はその飲み物をつくる人。
なぜ?
全く分からない。
癖としか言いようがない。
確かにその衝動はあるものの、間に合うのか。寒の戻りはもうないようで、容赦なく桜のつぼみは膨らんでいく。試作のビールを飲んでみても、わざわざコーヒーとビールを混ぜなくてもいいのではないか。これはコーヒービールを最初に造った時からの壁。やめればいいのに。桜ブレンドコーヒーでいいじゃないか。軽やかなビールを仕入れればいいじゃないか。仕事帰りに公園の桜を見に行けばいいじゃないか。
ごもっとも。
仰る通り。
分かっちゃいるのに、ビールにコーヒーをいれたい…
(商品化できるかは、今年も未定。)